━ 「入社のきっかけ」と「入社してから感じたこと」　を教えてください。

　人と関わっていく事が好きだったこともあり、就活時に接客業も一つの選択肢でした。しかし、その時は好きな事を仕事にする勇気がなく、食品会社へ就職しました。その後事務職として7年勤めた20代最後の年に、ふと好きな事を仕事にするのってどうなんだろう…と思い、縁あってこちらに転職することになりました。 転職したばかりの頃はCITIZENの時計の事を何も知らない状態だったのですが、その時の店長や周りのスタッフが時計の事を詳しく丁寧に教えてくれ、エコドライブやデュラテクトなどのCITIZEN独自の技術を知ることで、その凄さに感動し驚いたことを覚えています。 そして接客の際、その私の感動を、ご来店されたお客様にそのままお伝えすると、お客様も感動して下さり、その時計を買って下さったこともありました。その時に製品の魅力をお伝えして、みんなで笑顔になって、それが売上として結果になる、こんな仕事があるんだと感じました。

━ 産休・育休はどのくらいの期間取得されましか？

　私はこれまで2回の産休・育休を取得しているのですが、妊娠初期から体調が不安定だったので妊娠判明後すぐに休職させていただきました。 いずれも産休育休は二年間ずつお休みをいただき、子どもが満１歳になった春の保育園入園のタイミングで職場復帰しています。 体調面などもあり、急に長期間休職することになってしまったにも関わらず、快くお休みを取らせてくれた本社の方、店舗メンバーにはとても感謝しています。

━ 産休・育休を取得する際、不安に思ったことはありますか？また産休・育休は取得しやすかったですか?

　今でこそ当たり前のようにとることができる産休・育休ですが、私が産休・育休を取得したいと最初に申し出た時は、世の中の流れでも販売業で産休・育休をとる人はあまり聞いたことがない時代でしたし、販売スタッフで産休育休を申請したり、取得後に復帰した者の前例がなく、当時は不安もありました。特に妊娠初期は会社も周りも私の体調を心配してくれていたので、私自身も不安から退職もと考えたこともありました。でも、その時に私が出産しても仕事を続けたいと思ってる気持ちを尊重してくれ、「どうしたら前に進めるか、産休・育休をとることができるか」一緒に考えて寄り添ってくれる会社だったので、結果体制を整えてくれ無事に取得し、復帰することができました。二人目の際は、すでに会社も前例があり、他の店舗にも産休・育休者も当たり前にいる環境だったので、安心してとることができましたし、取得もしやすかったです。 産休育休以外にも、何か起こる物事の最初は、色々と戸惑い、様々な意見が出ると思います。当時、たくさんの人が心配して下さり、取得の為に奮闘して下さった事、今でもとても感謝しています。

━ お仕事に復帰されて　育休前と働き方は変わりましたか？家庭と仕事の両立はいかがですか？

　産休・育休取得前に比べ、働き方、時間の使い方、気持ち面でも大きく変わったと思います。 子供を出産する前に働いていた頃と違って、子どもを育てながら仕事をするということは、働く時間や通勤に制限があると感じています。でも同時に、制限がある中でも好きな事を仕事にできていることをとても有難く感じています。 また、育休中はどこか孤独を感じることもありましたが、復帰して働くことは自分たちの生活を豊かにできるということはもちろん、社会と繋がれる！という気持ちが何より強かったです。 復帰後は時短勤務として時間に限りがある事を感じながら「仕事をより楽しもう」「自分ができる事はできる限りチャレンジしていこう」と思いビジネスライセンス制度を利用して、色彩検定1級の資格を取得することも出来ました。また、社内のロールプレイングコンテストにも出場して、僭越ながら3位を受賞することもできました。 家庭と仕事の両立は、毎日とても大変です。夫も休日は協力してくれますが、基本夫が仕事の日は私が一人で見ているので、日々いかにワンオペ育児家事をこなしていくか…実は毎日ヘトヘトです。 でも、子ども達も色々と考えてくれて、洗濯物を畳んでくれたり、時には頼もしい助っ人になってくれ、子ども達と一緒に成長していると感じています。

━ 仕事でやりがいを感じた出来事や仕事のおもしろさを感じた出来事を教えてください

　思い出深い出来事としては、私が休日に近所へお買い物中に偶然、以前接客したお客様に出会ったことがあります。 その方はご主人へ結婚10周年記念のプレゼントをお探しで来店され、接客する中で最終的にニーズに最も合っていたアテッサの電波時計をご提案し、ご購入頂いた方でした。 お店にご来店された時は奥様お一人でしたが、この日に会った際にはお互い子どもを連れていて、 「お店で会った時は分からなかったけど、実は同じ子育て世代なんですね。毎日大変ですね。」と話しつつ、 「あの時は一緒に素敵な時計を選んでくれてありがとう。あれから主人も『電波時計って便利だなぁ』って言いながら毎日喜んで使っています。」とおっしゃっていただきました。 腕時計は、その人のこれから先の大事な時を一緒に刻んでくれるパートナーだと思っています。ですので、このお客様の、結婚10周年を迎えて今後もご主人と仲良く過ごしたいお気持ちから学校で先生をされているご主人にピッタリな時計を一緒にお選びできた事、その後も喜んで使っていただいているお話を聞くことができ、とても嬉しく思いましたし、とても仕事のやりがいを感じました。

━ 産後も仕事を続けたいという方、育児休暇の取得を考えている方に向けてメッセージをお願いします。

　私自身、保育園入園と育休復帰が近づくにつれ「毎日家事育児でこんなに大変なのに仕事を始めたら私はどうなるんだろう…」と思いましたし、育休中に仕事の事を殆ど忘れてしまっていたので、復帰の際はとても不安になりました。ところが売場に立ってみると意外にも体が覚えていて、感覚がすぐに戻ったことを覚えています。すぐに感覚がもどったのは産休前と比べると店舗スタッフも変わってたのにも関わらずお店の雰囲気は変わらず、温かく私の事を迎えてくれ、皆がサポートしてくれたからだと思います。 復帰直後、泣きながら登園する娘を見て、働くことへ罪悪感を感じる事もありましたが、日々の子ども達との限られた時間は、育休中にはわからなかった愛おしい時間である事、目まぐるしい日々の育児の中でも、子ども達も私も必ず成長している事に気づきました。 働きながら子育てをしていくのは本当に大変ですが、働いてるからこそ感じる育児の喜びもあります。 産休・育休を取得し、復帰をされる方を応援しています。一緒に頑張りましょう。

━ オフの日の過ごし方

　夫は週末仕事なので、休日は私と子ども達で過ごすことが多いです。３人で公園へ行ったり、近所のワークショップへ行って何か作ったり、お友達と遊んで過ごします。 お友達と遊ぶ時は、私はママ友と保育園や小学校の話や他愛もない話をする時が、ホッとする時間です。 また、仕事の日の家事時間の短縮の為に、夜ご飯のおかずを作り置きしたり、部屋の掃除や、仕事の日にできない家事をします。 今は夫婦で家事育児を分担して効率を重視している為、家族揃う休日は殆どありませんが、年に数回、夫と休みを合わせてお出掛けしたり家族旅行するのが楽しみです。